働くママが転職するにあたって時間的&精神的にハードルとなりそうなのが、時間確保ではないでしょうか。私も転職活動を始めるときは、面談のためのスケジュール調整とか大変そうだな、と少々面倒に感じたりもしていました。
しかし実際に転職活動をしてみると、意外と電話やメールで完結することが多くて、会社との採用面談以外はほぼ時間の融通がきくものばかりでした。
毎日時間に追われるワーキングマザーの転職活動は、転職エージェントと求人サイトをフル活用したほうがいいです。仕事や家事子育てで毎日めいいっぱい。効率よく転職活動できることがまず重要。どこかに行かなきゃいけないとか電話に出なくちゃ話が進まない、だと困るんです。
ここでは、私がどのように転職エージェントや求人サイトを利用して転職活動をすすめていったのかを書いてみます。
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周りにワーキングマザーの転職経験者がおらず手探りでじっくり進めることに
転職を考え始めた時は、ちょうど会社の同期にも転職する人がちらほら。ずいぶんあっさり変えるんだなと見ていましたが、「就職した会社で一生勤め上げること」が必ずしも正解ではないんだと、転職組の話を聞くうちに思えてきました。
とはいえ事例の少ない<働くママの転職活動>…正直手探りです。男性や独身女性とくらべても圧倒的に自由な時間が少ないワーキングママ。転職も計画的にしないと子供や家族にも負担をかけます。自分にも無理が出てしまいます。
そのうち転職する気力が萎えてしまいかねないので、私は無理のない程度にじっくり進めることにしました。
友人おすすめの転職サイト複数社に登録
転職した友人たちに聞いたり自分で調べたりしながら、まず転職エージェントに登録してみました。キャリアカウンセラーと面談をして求人を紹介してもらうのが便利とのこと。自力で探すより効率よく、好条件の求人が多数見られるようです。
どの転職サイトがいいか聞きながら、4社に登録しました。多いかも?と思ったけどこれがあとで大正解。転職エージェントによって得意分野や扱う求人がちがうからです。あと、担当者との相性もあるといわれる中、比較しながら自分に合うエージェントを見つけられたからです。さらに求人サイト2社にも登録しました。
転職エージェントとのキャリア面談
転職エージェントに登録すると、もれなくメールが届きます。その内容は、
<キャリアカウンセリングを実施したいので希望日を教えてください>
というもの。転職エージェントは4社に登録したので4通のメールを受け取り、4回キャリア面談を行いました。やるまで知らなかったんですが、キャリア面談って電話でできるところが多いんですね。時間に制約がある人には助かります。
あらかじめ転職における希望条件を考えておく
どんな条件で働きたいか、という条件を決めておきます。
たぶん、ワーママであるというだけで、希望どころか制約でがんじがらめになりがち。やみくもに条件追加すると選べる仕事がなくなります。これだけは!という譲れない条件だけを軸にし、あとは柔軟に対応します。
私の場合は…
- 勤務条件…基本定時退社、土日休み希望
- 正社員…一度パートにしてしまうと、次に正社員に戻るのは難しいのでは?
- 給料はこれまでと同等…欲ばりですが、きっちり働くからには年収も激減させたくはありません。その理由もあって正社員を希望しています
- 時短勤務は必要なし…通勤時間1時間以内であれば、現職と同じように生活できるはず。時短勤務を希望することで選択肢が狭まるリスクを減らしました
- 子育て女性が働きやすい条件と職場環境…同じように正社員で働くママがいる会社
こんな条件を頭に置いて、面談に臨みました。
転職エージェントとの面談で聞かれたワーママならではの質問
面談での話の流れはこんな感じ。時間は1時間ほど。『これまでの経験とキャリアの整理→希望条件ヒアリング→将来のキャリアプラン→転職の時期→応募書類(履歴書・職務経歴書)作成のアドバイス』という流れでした。
最初に迷ったのが、育児中であることを言うか言わないか。「どう考えても転職に有利にはならないから言わないでおこうか…」と思ってしまったんです。しかし後出しじゃんけんになったらそれこそ印象悪い。そう思いなおして最初に伝えました。
すると、やはり子供については聞かれます。勤務時間の制限はあるのか、実家など頼れるサポート体制はあるのか、といったことも聞かれます。
・両実家とも遠方であること
・しかし夫婦でこれまで乗り切っていること
・地域のファミリーサポートやベビーシッターサービスに登録していること
できる限りのサポート体制は整えていることを話しました。
印象として、「残業がまったくできない」と言い切ってしまうととそれだけで選択肢は狭まる気がしました。時短はもっとシビアで、時短しなくていいなら言わないほうがいいような印象を受けました。
キャリアカウンセリング面談で得たもの
転職エージェントと話してみて得られたものはざっくり3つ。
- ワーキングマザーであることが必ずしも転職市場でマイナスではない。働き方も工夫次第でキャリアアップはしていける、と分かった
- 転職エージェントに発見してもらえた強みがある
- 4社とのキャリアカウンセリングを行い、回を追うごとに自分の希望条件がクリアになっていった
カウンセリング前はあれもこれもと希望条件だらけ。しかし複数社の転職エージェントと話してみると、こだわらなくてもいい条件/譲るべきではない条件、がはっきり分かれていきました。もっと言うと、私が希望条件を言ったときに転職エージェントの反応がいいときと悪いときがあるんです。それを4回(4社)繰り返していくうちに、条件が絞り込めていったんです。
そして、転職エージェントと話してみて、自信がもてた強み。大企業の技術職でこれまでもフルタイムで働き、プロジェクトも任され、昇進もしたことが評価されました。また育休復帰前に独学で勉強したプログラミングも好評でした。特定のプログラミングができることではなく、自主的に仕事で役立つことを勉強をして、それが実際に仕事に活かせた点です。
転職エージェントと話したあと、キャリアチェンジにも挑戦することにしました。現職と近いところでキャリアアップを図ることも捨ててはいませんでしたが、今までと同じ業界の開発職ではまた同じ状況に陥る可能性があると考えたからです。思い切って、これまでのキャリアにはこだわるのをやめました。
とはいっても30代半ばの未経験者がこんなに条件を付けて仕事が見つかるのか?という思いもあったので、通勤時間や土日勤務、希望年収を緩めた条件でも探してみることにしました。
複数の転職サービスに登録してわかったメリットデメリット
最初から4社の転職エージェントに登録してみて感じたメリットとデメリットを挙げてみます。
【メリット 】
- 比較して自分に合った転職エージェントを見つけることができる
- 転職エージェントによって受け止め方が違うのでさまざまな視野から客観視できる
- 話せば話すほど自分の希望条件がクリアになっていく
【デメリット 】
- 時間と多少の手間がかかる
さいしょから複数の転職サービスに登録したのは正解でした。早い段階で合う/合わないを判断ができましたから。合わない人がいた場合は、担当者を変えてもらうこともできますが、手っ取り早いのは他の転職サービスで探すこと。最初から複数のエージェントと接していれば、その点も簡単です。
転職エージェントも人です。私のキャリアについての見方もさまざま。親身になって私目線で求人を探してくれるエージェントもいれば、私の希望より少しハイレベルな内容でキャリア形成を勧めてくるエージェントもいました。中には、自分が扱う案件を成約させたいと少し強引に求人を勧めてくるエージェントも。あとは、私の条件(子育て中、30代半ば、未経験職を希望)を見て紹介できる求人なんてないと判断し、早々に連絡が途絶えた転職エージェントもありました。
複数の転職サービスに登録して、自分に合うエージェントや求人を見つけるチャンスを増やしましょう。転職も就活と同じで「ご縁」が大事だと感じています。
求人サイトも実はかなり使える
転職にはエージェントサービスをメインに利用しましたが、あまり期待せずに登録しておいた求人サイトも、実はかなり役立ちました。
求人サイトは、自分で条件を決めて求人を探して応募するんですが、他にも転職イベントや役立ちコラムなどが充実しているんですよね。特に、子育て女性ならではの条件、たとえば”残業なし” ”時短勤務” "リモートワーク"といった細かい要望は、求人サイトの方が条件を絞って検索できることがわかりました。
いよいよ企業への応募も…落ちる落ちる
転職エージェントとのキャリアカウンセリングで職務経歴書にもアドバイスをもらい、手直ししてからいざ企業への応募を始めました。転職エージェントから紹介される求人と、キャリアチェンジできる求人。転職エージェントからはあまり紹介がありませんでした。やはり現職のキャリアを引き継ぐ方がおすすめしやすいようです。
で、結果、キャリアチェンジを目指した求人への応募は、スキルも実績もないのでばんばん書類で不採用…。しかし応募するごとにやはりキャリアチェンジしてみたい、という思いを強くしていきました。
転職エージェントの方から紹介があった求人にも応募しました。こちらはやっぱり通りやすい。給与アップのオファーもあったりして心惹かれましたが、今求めているのはそれよりも働き方と自分がやりたい仕事、やりがいと将来像を持てる仕事なので、あまり響くものはありません。
1ヶ月ほど書類応募を続けていよいよ気持ちが落ちてきた頃、転職エージェントの再キャリアカウンセリング申込み。そこで受けたアドバイスは、「職務経歴書は2種類使い分けたほうがいい」。キャリアチェンジだと現職での実績をそのまま書いてもあまり響かない。キャリアチェンジした先で異業種の経験をどう活かしたいかを書くべき、とのことでした。なるほどー。
早速書き直してみて、いくつか応募したところ、書類通過の連絡を数社頂いたので、面談に行くことになりました。
ここまでのまとめ
気持ちはたいへんヘコみましたが、転職が厳しいだろうというのはある程度わかっていたこと。何しろ、子育てで時間的な制約が大きいし、30代半ばで専門スキル以外はない中でのキャリアチェンジですから。
転職サイトってなんとなく男性でバリバリキャリアアップしたい人が使うイメージでした。私なんかが使って大丈夫かな?という不安もありました。
しかし、実際に転職サイトを見てみると、女性向けの優しいデザインのサイトも多く、転職したい人ウェルカム感を感じました。複数のエージェントや転職サイトを使ったことでそれぞれ比較できて自分に合うものを見つけられたのものちの転職活動の効率を上げるための良い収穫でした。
次はいよいよ採用面談に行きます…
*転職成功体験談の目次*